【ノイエ銀英伝】ヒルダから見る帝国女性の政治観
こんにちは!
今回はノイエ銀英伝のヒルダの政治家について語っていきたいと思います!
ノイエ版の帝国は男性社会
前作の石黒版同様帝国はほぼほぼ男性社会ととらえてよいでしょう。
作中に出てくるキャラクターがほとんど男性であること、姉アンネローゼが14という若さで後宮に入ったことから
前作の石黒版同様帝国はほぼほぼ男性社会ととらえてよいでしょう。
その男性社会の中で一際際立つのが女性のヒルダです。
ヒルダ特有の政治観
ヒルダは女性でありながらラインハルト陣営に多大なる貢献をした人物です。
リヒテンラーデ公がラインハルトを潰そうとしている情報をすぐさまラインハルトに流したり、貴族連合との戦いに置いては先見の明をもち父親に当時味方の少なかったラインハルト陣営に味方をするようにと進めています。
これだけ来ればかなり男性社会なのにかなり聡明な美しい女性、と言うことですが私はヒルダのあるシーンに違和感を持ちました。
それはノイエ版16話のヒルダ登場回からです。
貴族連合どちらに味方をするか悩む父親にヒルダはラインハルト陣営に味方をするように父親を諭したあと、ヒルダは父親に向かって
「ありがとうございます。私をこんな面白い時代に産んでくださって」
とヒルダは答えました。
このセリフ、この先のヒルダのかなり政治観を示す重要なセリフとなるのではないでしょうか?
他人事の政治観
そう。
他人事なんです。
これが気の許した父親に言っているので尚更だと思います。
そもそもこの貴族連合との戦いはいくらラインハルトに勝算があろうと決して油断をしてはいけない戦いです。
その証拠に貴族連合の一部がラインハルトの姉であるアンネローゼの誘拐を企てたりとラインハルト達は死ぬ気でこの戦いをしているのです。
これはラインハルト達だけではなく貴族たちにとってもどちらに着けば家を守れるかと気が気でなかったでしょう。
それをオーディンで学生をしているヒルダはヒシヒシと感じていたはずです。
それなのに「面白い」といえるヒルダのメンタル、尋常ではありません。
しかし「面白い時代になった」といったヒルダを父親は怒りません。
そこには帝国における貴族女性の価値観があると思います。
花である女性
有名な「グレート・ギャツビー」のワンシーンに夫の不倫を悩む主人公の従姉妹が「女の子はバカの方がいい」と泣きながらいうセリフがあります。
また、貴族社会において女性は花でなくてはいけません。
美しいドレスを着飾り夫の、ひいてはその家の力を表す存在。
ノイエ版の帝国もおそらくそのような雰囲気があったでしょう。
だからこそ同盟と違い女性兵士の描写がなく、アンネローゼが後宮にいったりするのですから。
特権階級の女性にとっては政治紛争など男性側の存在。自分たちはただ着飾る存在だ、とどこか思っていたに違いありません。
事実、貴族連合の戦いにおいて先頭に立っていたのは皇帝の二人の娘ではなくその夫です。
また、その子供のザビーネとエリザベートは父からお前が皇帝になるのだと言うことを無邪気に言ってしまうほどよく分かっていない事が描写されています。
帝国の特権階級の女性にとっては自分には関係ない。そう思い込んでいるのです。
ヒルダの政治観まとめ
ヒルダはノイエ版に出てくる帝国の女性の中で一番政治に近い人物でしょう。
しかし、「面白い政治」発言から察するにやはりどこかゲームのプレイヤー感が否めません。
心のどこかで自分の地位は安泰という特権階級の女性のマインドが現れているのはないでしょうか?
ヒルダのこの俯瞰した目線が当事者目線に変わる時はもう少し先になるでしょう。
ノイエ版スタッフがどう描くかとても楽しみです!
そしたら変化後のヒルダについても描きたいと思います!
ではではー!